結婚をすると、転職を考えるようになる方も多いのではないでしょうか。実際、結婚は将来のキャリアプランを考えるよい機会となります。ただ「結婚後の転職は難しい」と感じている方もいるでしょう。そこで今回は、結婚後の転職や、結婚前に転職すべきかについて解説します。
目次
結婚による転職の事情

結婚後の転職の理由は、「結婚したら専業主婦になる」「配偶者の仕事の関係で転居しなければならない」などさまざまです。「結婚をしても仕事を続けたい」と思っていても、難しい場合もあると思います。ここでは結婚後の転職の理由について解説します。
結婚しても働きたい?
Job総研が実施した「2022年 女性のワークライフ実態調査」によると、20代〜50代の女性のうち、「結婚しても働きたい」と思っている人の割合は74.1%でした。
最近では、有給休暇の取得義務化や育児休業・育児休暇の普及により、結婚後も仕事を続けやすくなりました。「会社の制度を活用して妊娠・出産・育児を乗り切り、キャリアを伸ばしていきたい」と考える方が多いのではないでしょうか。
また、同調査によると71.5%が将来の理想像を「共働き」と回答しています。30歳代は、さらに仕事を任されるようになり、役職にもつける年代です。事実、30歳代になって「仕事のおもしろさ、責任がよくわかった」という話をよく聞きます。「結婚しても仕事を続け、配偶者と共働きをしている」という方が多いのが現状でしょう。
結婚後に転職した人は?
厚生労働省の調査によると、結婚前に就業していた女性のうち、結婚後に転職した割合は16.9%でした。一方、62.7%の女性が結婚後も同一就業を継続し、16.9%が離職をしています。
結婚後の転職の難易度は、正規雇用か非正規雇用で大きく異なります。正規雇用を目指す場合、業界にもよりますが一般に大企業ほど中途採用の条件が厳しいため、よほどのスキルや経験がないと難しくなる傾向があります。一方、非正規雇用でよいと考えるのであれば、転職は難しくないでしょう。むしろ今より待遇のよい仕事に就けるチャンスかもしれません。
結婚で転職した理由とは
結婚を機に転職する理由としては、主に以下があげられます。
仕事を続けることが当然だと思ったから
会社内で結婚後も働いている方が多く、会社の雰囲気が社員に影響するケースです。
勤め先や仕事の状況が働き続けられる環境だから
会社の福利厚生や両立支援の制度が充実していれば、仕事を継続しやすくなります。
結婚後も2人分の収入が必要だから
配偶者だけの給与では2人分の生活費をまかなえないケースです。
ブランクをつくりたくない
仕事を辞めると次の仕事までブランクができます。キャリアの中断が次の仕事探しや昇進などにマイナスになると考える場合、仕事を続ける選択をします。
結婚後に転職するのは難しい?

「結婚後に転職すると不利だ」と聞くと、不安を感じる方も多いと思います。しかし、結婚したからといって、必ずしも転職が難しくなるわけではありません。最近では、人手不足やワーク・ライフ・バランス、ダイバーシティ(多様性)など、新しい考え方が社会に浸透してきています。また国としても、企業に対して育児や介護をしている社員への配慮を義務化しています。
結婚後の転職で重要になるのが転職理由です。単に結婚が理由であれば転職は難しいかもしれません。逆に「配偶者の仕事で転居したので新たな場所で心機一転」「今後のキャリアを考えて別の仕事を希望する」など前向きな理由であれば、大きな問題にはならないでしょう。
結婚する前に転職すべき?
Job総研の調査では「結婚と転職どちらを先にしたほうがよいと考えるか」という質問に対して「転職」と答えた人が33.5%、「結婚」が29.2%でした。どちらがよいかは半々ですが、結婚前の転職も選択肢の一つです。
結婚前に転職する場合、結婚までに期間が空くのであれば、失業手当をもらいながら、転職することが可能です。原則、結婚が理由で離職した場合は、失業手当の対象とはなりませんが、就職する意欲があり、転職活動をおこなうのであれば支給対象となります。
失業手当をもらいながらの転職活動では、じっくり転職先を考えることができます。環境の変化に戸惑ってしまわないよう、「転職先に慣れてから、結婚式をあげて新生活をスタートする」というのもよいかもしれません。
妊娠・出産・育児による転職事情
妊娠・出産・育児は、女性にとって人生の大きなライフイベントです。そのため、自身のキャリアに不安を感じる方も少なくないでしょう。ここでは、妊娠・出産・育児を機にした転職についてご紹介します。
妊娠・出産・育児による転職は多い?
妊娠・出産・育児による転職事情を見てみましょう。出産後も同一就業を継続していたケースは、正規の場合86.2%、非正規の場合41.7%となっています。
正規の場合は、会社の制度を使えたり、仕事があっていたりと自分のキャリアプランの希望を叶えることができるため、妊娠・出産・育児による転職は考えないという方が多いようです。既に会社では信頼関係ができているので、妊娠・出産・育児中も温かく協力してくれるはずです。反対に転職してしまうと今の条件よりも悪くなるケースが多く、正社員としての採用は難しくなるようです。
また、非正規の場合は、働き方にもよるのですが、両立支援の対象とならない場合もあります。その場合は、思い切って転職しても、非正規としての採用は難しくはないでしょう。
妊娠・出産・育児で転職する理由
「結婚や妊娠・出産・子育てをきっかけとした離転職の状況」によると、勤め先を辞めた理由として最も多かったのは、「勤め先や仕事の状況で働き続けるのは難しかったため」で50.8%でした。ついで「家事・育児に時間を取りたかった」46.1%、「体力面で厳しかったため」31%と続きます。
また「勤め先や仕事の状況から働き続けるのが難しい」と思った理由としては、48.6%の方が「仕事や家庭を両立して働き続けられる制度や雰囲気がなかった」と回答しています。ついで「残業時間など労働時間が長く、時間的に厳しかった」42.7%となります。
法律的には、妊娠・出産・育児と仕事の両立支援は会社の義務です。しかし、それらの制度を利用している人がいないので使いづらいなど、「制度はあるけど使えない」という話はよく聞きます。また、会社の雰囲気も大切で「よく休む」「早く帰る」などのマタハラ的なことを言われて、当然の権利なのに居づらくなるケースもあります。
結婚、出産による転職で受けられる支援

国は、結婚後の転職、妊娠・出産・育児に関して、さまざまな支援をおこなっています。以下にそれらの制度をまとめたので、確認していきましょう。
結婚後の転職への支援
失業手当
失業手当は、雇用保険に加入していた方が、離職した場合に支援金をもらえる制度です。受給要件は、働く意思と能力があること、離職以前2年間に1年以上の雇用保険への加入期間があることです。そのため、「結婚後は働かない」という方は受給要件を満たさないので注意が必要です。
キャリア形成・リスキリング推進事業
キャリア形成・リスキリング支援センターは全国に拠点があり、ジョブカードを利用したキャリアコンサルティングを無料で提供しています。ジョブカードは、厚生労働省が普及を進めているツールで、職業能力証明書などの機能があります。
また、教育訓練給付の受給をともなう訓練前のキャリアコンサルティングも無料で受けられます。教育訓練給付は、転職活動においてスキルや資格などを身につけるために講座費用の一部を国が負担してくれる制度です。
妊娠・出産・育児への支援
マザーズハローワーク
育児中の求職には、マザーズハローワークがおすすめです。通常のハローワークと異なり、マザーズハローワークは静かでゆったりしていて、子どもと一緒に仕事に関する相談ができます。
妊娠健診助成金
妊娠は病気ではないため、妊娠にともなう定期検診では健康保険が使えず自費となってしまいます。妊娠健診助成金では、定期検診の費用の一部を住所地の自治体が助成しています。
出産育児一時金
出産育児一時金は、出産すると50万円が支給される制度です。病院などの窓口で、出産費用を自費で支払ったあとに、あとから支給されるのが一般的です。
また、自費での出産費用の支払いが難しい場合には、直接支払制度が利用できます。直接支払制度は、直接病院などに出産育児一時金が振り込まれる制度で、「出産費用の準備が難しい」という方におすすめです。
育児休業
1歳未満の子を育てる労働者は、原則子どもが1歳になるまで育児休業を取得することができます。その期間、給与はもらえませんが、ハローワークで申請すると、給与の約50%~67%の育児休業給付金がもらえます。
まとめ
結婚前、結婚後どちらのタイミングで転職すべきかは、その方のライフプラン、キャリアプランなどによって異なります。ただ、転職後はずっと働きたいと考えているのであれば、転職先の両立支援の制度やその利用状況、有給休暇の取得率など、仕事と育児が両立できる会社を選ぶことをおすすめします。
今回ご紹介したように、妊娠・出産については、さまざまな支援制度が設けられています。結婚後の転職や出産などに際して、経済的な不安を感じている方は一度相談してみるようにしてください。
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